2022/8/16 🇯🇵紀伊半島 7日目 京都市〜彦根市
私の原点
7日目の朝は割とゆっくりめのスタート。
というのも、今日は琵琶湖沿いの適当な場所で野宿をしようと決めていたからである。
琵琶湖沿いで野宿をするということは、今日は80kmほどしか漕がないということである。
なので、ゆっくりめのスタートにした。
宿を出て1時間かからないうちに京都タワーに到着。
実はこの場所には、高校2年生の頃にママチャリで来ている。
当時は一泊二日で岐阜から滋賀県を通ってここまできた。
人生で最初の自転車旅で訪れた場所はこの京都タワーである。
その当時、なぜママチャリで京都まで来ようと思ったのか理由は定かではないが、ただ自転車で走ることが好きで、自分の力で出来るだけ遠くに行ってみたかったことだけは覚えている。
そして、この時の京都から岐阜への帰り道で電信柱にぶつかって単独事故を起こしてしまったのだが、それも含めてこの時の経験が今の自分を形成している大きな要因の1つだということは間違いない。
印刷してきた紙の地図を片手に、汗を流しながら、ボロボロの体と自転車で、気合いと根性でやりきったことの高揚感や達成感、充実感は今でも体に染み付いている。
この経験が私が自転車旅にのめり込んでいった原点だと思う。
だからこそ、当時まだ高校2年生だった私を信頼して、心配だっただろうけど応援して追い出してくれた両親には、とても感謝しているし、今となって行かせてくれた親の器の大きさを尊敬している。
そんなことを思い出しながら、京都タワーから琵琶湖を目指して走り出す。
よくよく考えてみると、高校2年生の時には1日で京都から岐阜まで走ったのだから、今日も頑張れば岐阜まで帰れるはずなのだが、まあそれはよしとしよう。
私の旅のスタイルも段々と変わってきたらしい。
昼前には滋賀県へ突入。
この看板の手前で地元のおばあさんに声をかけられた。
「この先に家があるでついておいで。」と言うのでついていくことに。
お家でおばあさんが手作りした組紐で作ったお守りをいただきました。
近所に住む子供たちの安全を願って作ってくださっているものを、「旅の安全に。」と言うことでいただきました。
素直に尊敬します。
どんなことであっても「誰かのために。」って思いで動ける人はかっこいいなと。
自分もそんな人間でありたいなと。
「世界自転車旅にも持って行こう。そして、必ず安全に帰ろう。」
そう決めて、おばあさんにお礼を言って再びスタート。
琵琶湖を走っていると、何人かの外国人自転車旅人とすれ違った。
「彼らにとって日本の自転車旅はどうなのだろうか。」
「日本をどこからどこまで旅しているのだろうか。」
そんなことを考えていると、「来年の今頃には、自分も世界のどこかを1人で走ってるんだなー。」と思い無性にワクワクしてきた。
道の駅を発見したので、昼飯にすることに。
何年か前、この道の駅のトイレでスマホを水没させたことを思い出しながら、たこ焼きを食べた。
その時も自転車で来ていたのだが、水没したことに凹み、それ以上走る気が起きず、輪行して帰ったことを思い出した。
若かったな、、、笑
夕方前には彦根市に到着。
雲行きは怪しいが、ランディーが自転車と荷物をみておいてくれると言うので、琵琶湖で泳いでくることに。
琵琶湖で泳いだのは初めてだったが、思ったよりも全然綺麗でさっぱりできた。
自転車場所に戻ると、ランディーが「もう少しで嵐が来る。」と教えてくれたので、急いで近くのスーパーに避難することに。
なかなかの嵐だったがランディーのおかげでスーパーでやり過ごすことができた。
ありがとうランディー。
スーパーの安売りの時間まで、休憩スペースでお茶を飲みながら休むことに。
やはりスーパーの安売りは素晴らしい。
ごちそうさまです。
スーパーも閉園時間が近づいてきたので、小雨になってきたタイミングを見計らって再び琵琶湖沿いへ。
泳いだ近くでいい感じの東屋を発見したので野営地とすることに。
地面が濡れているので、ベンチにマットを敷いて設営完了。
泣いても笑ってもこれが最後の野宿となるランディーは、野宿の才能を開花させるために気合いを入れて寝袋へ。
そんなランディーを見守りながら、土砂降りがきて雨が降り込んでこないことを祈り就寝。
紀伊半島最終日の記事はこちらから。